プロジェクトマネジメントの話とか

「プロジェクト管理」をはじめ、心理学・ライフハック・仕事の話などを書いています。


瞑想の深さと「魔境」を知っておこう。


サザエさんも終わってモヤモヤとしているみなさん、こんばんは。
頭の中のモヤモヤは、これ読んで瞑想して吹っ飛ばそう。

前回の瞑想の記事では、瞑想の「肝」の部分について考えましたが、今回は瞑想の「闇」や「深い部分」について補足したいと思います。

※前回の下記記事をベースとしていますので先に読んでいただけると理解が早いかと思います。
【瞑想】一流企業が続々導入!脳の究極メンテナンス術を分析・実践しよう。 - プロジェクトマネジメントの話とか

下記入門書『始めよう。瞑想』をベースに解説していきます。

始めよう。瞑想―15分でできるココロとアタマのストレッチ (光文社知恵の森文庫)

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瞑想の闇――「魔境」について

何度も繰り返すけど、本来、瞑想は宗教と無関係です。

瞑想は宗教以前からあるもので、脳に関する科学的なノウハウです。(P.23)

とはいえ、瞑想を繰り返すと神秘的な体験をすることがあるんだ。

また、暗闇なのに頭の一部か全部がとても明るく(普通は白っぽい感じ)なってくることがあります。これは「境地瞑想」のときにそうなりやすいのですが、理由は視覚を取り扱っている脳の部分が活性化されるからで、それもそのまま、ただ放っておけば良いです。(P.196)

「境地瞑想」については後述するので、今は深い瞑想だと理解しておこう。

脳については医学的に全てが解明されているわけではないので詳細は不明なんだけど、脳が極度にリラックスすることで様々な反応が引き起こされるようだね。幻覚のようなものを見る人もいるという。

ひょっとしたら日頃、強いストレスにさらされていた人ほど解放されたときの反応は顕著なのかもしれない。

ここでまかり間違って「オレ様はついに“魔法使い”から神となった!フハハハ!」とか、「カミサマと対話したヨ☆明日出社したら上司に自慢しよう!」などといった妄想を展開してしまうと、色々と日常生活に支障をきたすこともあるので、何かが見えたとしても焦らず冷静に無視しよう。

大丈夫。君は神なんかじゃないし選ばれし者でもない。ただの凡人だ。

※誰でも気軽に始められる瞑想ですが、脳に疾患がある方は主治医に相談してから始めましょう。

 

世界のトップアスリートが経験する「ゾーン」「フロー」

世界トップクラスのアスリート達が、極限まで集中した際に経験する「ゾーン」「フロー」。集中力が極限に達すると、見えるはずのないものが見えるという。

有名な例では

  • 「ボールが止まって見えた」(打撃の神様:川上哲治)
  • 「ボールの縫い目が見えた」(王貞治)
  • 「ケイ!入った!スーパーゾーン!スーパーゾーン!!!」(松岡修造)

を始め、「ゾーン状態」を経験したアスリートによる非科学的な数々の証言は、枚挙にいとまがない。

また、気になる記事を見つけたので以下に紹介しておく。

全日本女子バレーボールのセッター竹下佳江選手は、こう語った。

「自分の横に、もう一人の自分がいて、プレーしているのを客観的に見ている感じなんです。それでいて、全てをスローに感じる。時間だけがゆっくり流れるんです。」

全日本女子バレーの竹下佳江選手のゾーン体験|ジュニアアスリートのための3ヶ月で強い選手、理想のチームをつくるメンタルコーチング講座

この記事を読んで正直驚いた。

「もう一人の自分を外から客観視」って、正に瞑想そのものじゃないか…究極のメタ認知(=自分の思考を客観視すること)じゃないか、と。

竹下佳江選手が「瞑想そのもの」を習慣としているは不明だが、日本代表クラスの選手がメンタルトレーニングを積まない可能性は、ほぼゼロだと考えていい。メンタルトレーニングの中で瞑想と同等の現象が脳で生じている可能性は非常に高いと考えられる。

瞑想とゾーンとの関係は医学的に証明されていないし、瞑想すれば誰もが気軽に・簡単に「ゾーン」に入れるかというと、答えはNOだろう。「ゾーン」は世界のトップアスリートが四苦八苦して、何とか入れる神の領域なんだ。

しかし、我々でも瞑想を重ねることで「それに近い状態」には入れるんだ。詳しくは次項にて。

 

瞑想には2つのステップがある

瞑想の経験を積んでいくと、下記の「1.(浅い段階)」→「2.(深い段階)」のステップを踏むことになる。

1.実践瞑想(様々な雑念を片付ける段階)

前回説明した「雑念が沸く→棚上げする→無意味な言葉を唱える→雑念が沸く…」の繰り返しの状態。初心者は、この辺をウロウロすることになるが、これだけでも脳のストレスは解放されるので、日常生活に変化を感じることになるだろう。

2.境地瞑想(雑念が消えた究極の静寂)

上達すれば瞑想開始後、3、4分で入れるようになります。(中略)瞑想をし始めて2、3ヶ月でこの境地に入れる人も少なくありません。(P.162)

 雑念は皆無となり、脳が完全にリラックスしている状態。この状態に至れば集中力は格段に研ぎ澄まされ、「ゾーンに近づいた状態にある」と考えていいだろう。慣れると電車に乗っている時でも実現可能とのこと。

そうだ。重要な会議の前、大事なデートの前は瞑想しよう!

 

自分の思考を客観視

観照(前回の記事参照)をマスターすることで、自分の自動思考が客観視できるようになるわけだ。瞑想が上達することで、日常生活の中でも自分の自動思考をチェックし易くなるようだ。

つまり、何でもかんでもコントロールできるわけではないにせよ、普段発生する不快な気分、心配事、怒り、その他の自動思考をつかまえ易くなる。冷静に自動思考をチェックすることで、「自分の思考」が「自動思考」の誤った考えから影響を受けることを回避できる可能性が高まるわけだ。

人は「自分の判断は正しい」と考えて生きているけれど、悲しいかな、人間はひたすら間違えまくる。だから謙虚になって「自分の考えって本当に正しいんだっけ?」というチェックを定期的に行うことで、判断力は格段に研ぎ澄まされていくんだよね。


終わりなきカイゼン――。

人生は長いようで短い。さあ。

瞑想を習慣化してビジネスにプライベートに、人生を余すところなく謳歌せよ!

 

 

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photo by Philip Chapman-Bell

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