プロジェクトマネジメントの話とか

「プロジェクト管理」をはじめ、心理学・ライフハック・仕事の話などを書いています。


深い瞑想に進むには?多くのコツを理解してストレスフリーな生活を。


 ストレス解消、精神力・記憶力・発想力の向上の他、数多くの効果があるとされながらも、医学的根拠の少なさから「怪しさ」が先行し、敬遠されつつあった「瞑想」。

 しかし近年、その効果が医学的に解明されつつあり、アメリカでは徐々に普及されてきているという話もあるようです。

※前編(基礎編)は過去記事を参考に!

 体一つあれば誰にでも手軽に実践できるこの「瞑想」ですが、慣れてきたアナタはそろそろ次のステップに進みたいと思いませんか?

 もし仮にあたなが……

  • 瞑想で脳内の過去の膨大な記憶を閲覧・参照できたら?
  • 瞑想で過去の誤った思い込みや認識を、上書き・修正することができたら?
  • 瞑想で大きな快感を得ることができたら?

 おっと、ここだけ読むとオカルト臭満載ですが、瞑想は宗教とは無関係です(前述の過去記事1を参照のこと) 。これらの妥当性について、客観的に分析していきましょう。

 前述の過去記事1・2では「基礎編」として瞑想を紹介しましたが、今回は「深い瞑想」中に起こる現象を分析しながら、その実現方法に迫ってみたいと思います。

 今回は『楽しもう。瞑想』をベースに考えていきます。

楽しもう。瞑想?心に青空が広がる? 光文社知恵の森文庫

楽しもう。瞑想?心に青空が広がる? 光文社知恵の森文庫

 

 
※僕は瞑想の専門家でも研究者でもないため、今回は極力、主観を排除した客観的な記事にしたいと思います。

瞑想には2つの段階がある

 瞑想には2つの段階が存在するとのこと。一つは雑念を片付けていく「実践瞑想」。もう一つは深い瞑想とされる「境地瞑想」です。

■実践瞑想
 (働きかけが必要な段階)
1.「外部の情報」の遮断
2.「内部の現在情報」の整理整頓(片付け)

■境地瞑想
 (働きかけないことが必要な段階 )
1.「内部の過去情報」の閲覧など
2.「内部のその他の情報」の更改
3.快感(エクスタシー)の体験

(location 258)

 なお、この本では「考えるという精神的な作業行っている部分」を「マインド」という言葉で定義しています。そして人は「マインド」を使って思考している、と筆者は説きます。

 ちょっと、わかったようなわからないような話ですが……次節以降で、追って考えていきましょう。

実践瞑想(能動的な瞑想)

 前述の過去記事1でも説明した内容になりますが、「雑念が沸く→棚上げする→また雑念がわく……」を繰り返す過程が実践瞑想です。マインドにブレーキをかけることが目的です。

思考を抑圧したりしてとめるのではなく、思考の種を片付けて、「思考する必要がない状態」にして止めるのです。(location 468)

 ここで言うところの思考の種は、放っておくと大きくなる思考の元(気になることなど)です。これを片付けないことには、瞑想の目的である「無思考」には到達できません。

 前述の過去記事1で述べた、自身を客観的にみる「観照」をもってしても、無思考には到達できないとのこと。

 確かに、雑念が沸き続けるのであれば、それら根元をとり切らないと解決しない、というのは何となく理解できますよね。

忘れるのが不安でも、棚上げしてよい

 ここで一つの問題が出てきます。雑念を棚上げしようと思っても「マインド」がそれを抵抗する場合です。その場合は、あとで考える、というラベルを貼る必要があるとのこと。後から思い出すことができるのであれば、安心して棚上げが可能なのです。

大事な事案は、瞑想が終わったあと、いつでもスピーディーに思い出したり、考え始めたりすることができます。(location 608)

 ただ、あれもこれも……忘れないようにどうしても今考えたい!ということであれば、紙と鉛筆を持ち机に向かって、シッカリと考えた方がよいとのこと。

 確かにそのような状態で無心になれと言われても土台ムリですよね。どうしてもモヤモヤするのであれば、紙に吐き出してスッキリしてから取り組んだほうがマシだと思います。吐き出すためのノウハウは、下記記事を参考に!

『ゼロ秒思考』メモ書きでモヤモヤを吐き出し、スッキリ爆速。 - プロジェクトマネジメントの話とか

外部情報の遮断

 また、外部情報(音など)の遮断についてですが、これは内部に意識を集中することで結果的に遮断されることになります。これは僕らの日常性生活でも経験しますよね。

 ファミコンに集中していてで、オカンの「晩ご飯できたわよー」が聞こえなくなるイメージですね!余談ですが、僕は聞こえてても無視してたことがありました。ゴメンねカーチャン!

「境地瞑想」の入り口へ

 雑念の棚上げを繰り返すことで、いよいよ次のステップ「境地瞑想」の入り口に入ります。「境地門にいる」という表現もあるようです。

とても、シーンとした状態になります。巨大な宇宙の中に一人穏やかに浮かんでいるような、今まで経験したこともないほどの静けさになります。(location 817)

 この段階は、瞑想初心者でも比較的早くたどりつけるかと思います。

 頭がクリアになり、意識が一点に集中できる状態ですね。勉強・読書・掃除などの家事などを行う際、気持ちが落ち着き全神経が一点に集中できることってあるじゃないですか?あの感覚です!流行の言葉で表現するなら「マインドフルネス」ですね。

境地瞑想(何もしない瞑想)

 実践瞑想ではいろいろと工夫していましたが、境地瞑想ではその逆で「何もしないこと」がポイントになるとのこと。

 境地瞑想で体験する現象は、前述の通り以下の3点が代表的なものとなりますが、他にも様々な現象が起こるようです。そのへんは気長に経験を積んでいくしかないかもしれませんね!

  1. 「内部の過去情報」の閲覧など
  2. 「内部のその他の情報」の更改
  3. 快感(エクスタシー)の体験
 それでは、一つずつ分析していきましょう。
 

1.過去情報が鮮明に浮かび上がる

 過去の膨大な情報が、鮮明に浮かんでくるようです。

 人は事故などで生命の危機を感じると走馬灯が見えるといいます。脳内に蓄積されていた記憶を全て解放することで、直面する危機を回避するためだとも言われています。

 その情報には、普段全く意識していない(完全に忘却していたと思われる)情報が含まれていると思うのですが、瞑想でもそれと同様に、過去情報のライブラリが閲覧可能だということです。(メカニズムが同じかは不明ですけど。)

 そしてこの閲覧時には大きな安心感が得られると同時に、脳の活性化につながる、とのことです。確かに、普段全く使わない記憶領域にアクセスすることが可能であれば、脳が活性化されることは想像に難くありませんね。

2.「プログラム」(考え方、トラウマなど)の変更ができる

 瞑想の数ある効果の中でもかなり重要、かつ一歩間違えるとオカルト扱いされてしまう話なので、じっくりと考えてみましょう。

 過去情報の閲覧が一通り済むと、閲覧すべき場所がなくなったと感じる一方、「ちょっと行きづらい、参照しづらい」と感じる場所があるようです。そこに自ら出向くことで、捨てるべきプログラム(考え方)の原体験が存在するとのこと。

その原体験を、もう一度、境地瞑想中に再体験することができます。(中略)終わった瞬間に、新しい解釈による新しいプログラムにその場で置き換わります。(location 1051)

 これによって、悪い考え方、思い込みが抜去されることで、瞑想するたびに自分自身が軽快になっていく、とのこと。

 ココはやはり実際に経験してみないとわからない部分ではありますが、上書きが可能であるということは、自分は既に「正しい答え」を知っているわけです。無から有は生まれませんから。

 つまり、無意識の世界に根付いた考え方を、答えを知っている意識・理性が潜在意識にアクセスすることで矯正してくれる、ということだと考えられます。

 日頃、息を潜め奥に潜んでいる「潜在意識」をむき出しにし、そこへのアクセス・更新を容易にするのが「瞑想」なのでしょうね。

3.快感(エクスタシー)の体験

 筆者を含め、宝彩瞑想会(筆者主催の瞑想コミュニティ)のメンバが経験した境地瞑想で、過去の情報も閲覧していない、全く何も考えていない状態で起きている、とのことです。

 心身共に究極のリラックス状態が継続すれば、起こりうるかもしれませんね。これもやはり、確認するためには経験を積むしかないわけです。

瞑想上達の方法とコツ

 次に、実践的なコツについてみてみましょう。実際に自分で体験することが全てなので、自分なりのコツを早く見つけることが一番だとは思いますが、先人たちが積み上げてきた知恵を拝借した方が、上達も早くなることでしょう。
 瞑想に限らず、何でも同じことですよね。

マントラに戻ることに囚われすぎてはいけない

 前述の過去記事1でも説明した通り、瞑想中は言葉(=マントラ)を頭の中でつぶやきます。この言葉は雑念を際立たせるために利用しているものですが、この言葉自体に囚われすぎると、本来、退治すべき雑念がマントラの影に隠れてしまうとのこと。

 やはり、あくまでも雑念をたたくための手段として、ほどほどに考えるのがよいようです。

呼吸に集中しすぎてはいけない

 よく、瞑想するには「呼吸に集中せよ!」という話を聞きます。これは半分正しいのですが、瞑想が深い段階では、呼吸を意識しすぎるのもよくないようです。

 最終的には呼吸への意識自体も棚上げする必要があるためです。何でもそうですが、力むことはよくないようですね。

瞑想は、毎回内容が異なるので、変化に気付くこと

 毎回、同じように瞑想をしたとしても、全く同じ内容になることはないため、その変化に毎回気付くことが大切なようです。そして、瞑想した日の一日も良く観察します。自分の考え方、感じ方にも注意を払うべき、とのこと。

 これは瞑想初心者でも、色々と気付くことが多いかと思います。特に自分の思考を客観視(=メタ認知)できている自分に気付くことがあります。脳が冷静沈着、かつ元気でアクティブな状態を瞑想が作ってくれるのです。

雑念は、完全に片付ける必要はない

本来の目的は、片付けることそのものではなく、第二段階に進むことです。であるなら、少々片付いていなくても、第二段階に入れるなら、入ったほうが良いわけです。(location 1593)

 これまでと同様、一貫した「完璧を追い求めるな」という考え方ですね。これは言わずもがなですが、いかにリラックスするかが重要な局面で、肩に力が入ったり完璧を追い求めたりすることは百害あって一利なしです。

 

境地瞑想に入るコツ

 雑念が片付くと、自動的に過去情報の閲覧が始まりますが、なかなか始まらない場合はそれを手助けするコツがあります。

 瞑想を始める前に、楽しかったことなどを事前に思い出しておき、瞑想中にそれが出てきた場合は、あえて棚上げせずにその場に留まるようにする、というものです。

 これは映像に限らず、言葉の連想を事前にしておき、瞑想中にそれに関連するものが出現した場合も同様です。引っ掛かりのヒントを、事前に用意するわけですね。

 

やっぱり継続が大事!

 とまあ、色々とまとめてみましたが、まずは力まずに継続して、実際に体験してみないことには始まりませんよね。

 僕はまだ瞑想初心者で、境地瞑想の入り口近辺にいるかと自分では思っているのですが、やはり実感としては「継続することで効果が大きくなる」のでは、ということを感じています。

 脳が前回瞑想した「感覚」を覚えているうちに、再度経験することで積み上げの効果が効いて来るわけです。コレは仕事もスポーツも勉強も、何をやるにしても同じですよね。

 まあ、本当にやろうと思えば(人の迷惑にならないように)トイレで5分間でも実践できるわけです。昼休みに自席で10分だけでもやればいいんですよね。

 また、初心者の僕が一つだけ今言えるのは、気分があちこち分散して集中できないようなときでも、瞑想することで頭がスッキリし、集中しやすい状態にもって行き易くなる、というのを「実感として感じている」ということです。

 いずれ、今回紹介した「深い状態」にもっていけたら、そのノウハウ・体験談もシェアしたいと思います!


 では今日も、一日を面白くするために、ゆっくり、まったりと瞑想していこうか!

 

 

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photo by Philip Chapman-Bell

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